ECサイトなどの商品販売サイトはもちろん、自社のオウンドメディアからファンを獲得するようなWebマーケティングは、今やどの業界でも重要視されています。
製造業においても、Webマーケティングによって見込み顧客を獲得し、メールマガジンやリターゲティング広告などによって成約を獲得する事例も増えてきています。
今回の記事では、製造業でも活用できるWebマーケティングの手法や、Webマーケティングを行う上でのポイントや注意点について解説します。
もし、自社の集客に関してお悩みの場合や、製造業のWebマーケティングに関して
- 問合せにつながるウェブサイトを制作したい
- 自社製品に関するコラムを作ってアクセスを増やしたい
- ホワイトペーパーの制作をしてリード獲得をしたい
という場合は、お気軽に株式会社ストラーツまでご相談ください。
弊社では製造業の技術部門経験を持つライターが多数所属しており、専門性の高い記事の制作が可能です。また、問合せやリード獲得につなげる動線設計によって問い合わせ・受注を最大化させます。
1.Webマーケティングとは何か
Webマーケティングとは、自社のWebサイトを活用して、新規顧客の獲得から製品・サービスの購入や契約までの一連の消費行動を促すマーケティング手法です。
消費行動のプロセスには「AIDMA」という有名なモデルがありますが、インターネットが普及して以降のWebマーケティングでは「AISAS」モデルの考え方が普及し始めています。
- Attention(注意):雑誌やWebメディアなどで製品やサービスを認知する
- Interest(興味):認知した製品やサービスに興味を持つ
- Search(検索):検索エンジンや企業のWebサイトなどで検索する
- Action(購買):Webサイト、店舗などで購入する
- Share(情報共有):レビューサイトやブログ、SNSでの情報を拡散する
Webマーケティングでは、Webサイトを通して「AISAS」の一連の流れを実現することを目的としています。
2.製造業のWebマーケティング手法の種類と特徴
製造業のWebマーケティングに活用できる手法はさまざまですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
種類 | メリット | デメリット |
Webサイト構築(SEO) | ・低コスト ・検索上位ならばアクセス数が多い ・SNSなどの他のコンテンツと連携が取りやすい | ・SEOのみでは露出に時間がかかる ・SEO対策が複雑で安定性に欠ける ・コンテンツの設計と制作に時間がかかる |
モバイルマーケティング | ・低コスト ・検索上位ならばアクセス数が多い | ・アプリ開発などのコストがかかる ・SEO対策が複雑で安定性に欠ける |
ソーシャルメディアマーケティング | ・低コスト ・コンテンツ作成の時間が短い | ・場合によっては炎上などが起こる ・コントロールができない |
メールマーケティング | ・低コスト ・成約率が高い | ・メールアドレスの入手が必要 ・メール作成と配信設定に手間がかかる |
Web広告 | ・見込み顧客に素早く情報開示できる ・狙った顧客にアプローチできる | ・広告費(コスト)がかかる ・広告アカウントの最適化が必要 |
(1)Webサイト構築
Webサイト構築は、最も一般的なWebマーケティングの手法ですが、「コーポレートサイト」や「オウンドメディア」などさまざまな分類があります。サーバーやドメインなどの維持費があれば簡単に制作できることもあり、ランニングコストは最も低いでしょう。
Webサイト運営においては、Google検索で上位表示されるための「SEO(Search Engine Optimization)対策」が重要ですが、順位決定のアルゴリズムは複雑で変化も激しいため、必ずしも安定的に上位表示できるとは限りません。
※コンテンツマーケティングとWebサイト構築
Webマーケティングを始めとするマーケティング手法の中には、コンテンツマーケティングと呼ばれる手法があります。こちらは、自社の製品・サービスなどに関連した、さまざまなコンテンツの発信を通して売上を獲得するマーケティング手法です。
Webサイト構築は、コンテンツマーケティングにおいても、以下のような重要な役割を果たします。
- PDFマニュアルなどを無料ダウンロードできるようにする
- Youtube配信している動画コンテンツをWebサイト上に連携させる
- TwitterなどのSNSからWebサイトに誘導し、より詳細な情報を提供する
- 「Q&Aページ」などで、ユーザの疑問や悩みを解決する
Webサイトを持つことができれば、Webサイト上でユーザに具体的な行動を促すだけでなく、他のコンテンツとの連携にも活用できるというメリットがあるのです。
これは製造業においても変わらないため、コンテンツマーケティングも製造業マーケティングの有効な手法として用いられています。詳しくは下記をご覧ください。
⇒製造業はコンテンツマーケティングがおすすめ!その理由や手順を解説
なお、Webマーケティングの手法のひとつであるWebサイト構築が、今ご説明したようにコンテンツマーケティングでも大きな役割を果たすことから、「Webマーケティングの一部=コンテンツマーケティング」としばしば捉えられています。
(2)モバイルマーケティング
スマートフォンやタブレットなどの、モバイル端末に特化したWebマーケティング手法で、EC系のモバイルサイトやショッピングアプリなどが有名です。製造業においても、同様の取り組みはもちろん、自社製品と連携したシステム管理アプリなどの展開が可能です。
既存のWebサイトを利用する場合でも、モバイル端末での閲覧やアクションの利便性向上のために、「モバイルユーザビリティー」を意識したデザイン設計が必要になります。
(3)ソーシャルメディアマーケティング
ソーシャルメディアを用いてマーケティングを行う手法を指します。ソーシャルメディアとは、ブログやTwitter、FacebookなどのSNS(Social Networking Survice)として知られているものです。Youtubeなどのコメント機能によって、ユーザ同士が意見を交換できるようなメディアもSNSに含まれます。
製造業においては、以下のような使い方があるでしょう。
- 新製品の販売前に特徴やセールスポイントを発信する
- ユーザの口コミなどのレビュー情報を発信する
- 顧客の悩みをSNS上でコミュニケーションを取って解決する
(4)メールマーケティング
メールを用いてマーケティングを行う手法です。自社のメールマガジン登録者に、定期的にメールでアプローチを行ったり、成約までに段階的に訴求するメールを送付する「ステップメール」などを構築します。
顧客獲得の後、顧客維持のための興味関心の高いメールを送り、最終的には追加販売など継続的な契約を目的とした配信設計が必要であす。設計と構築には時間がかかりますが、一度ステップメールを組めば、そのまま半自動的にメールでのセールスが可能です。
(5)Web広告
Web広告は、広告費を支払うことで、特定の場所に自社発行の広告を表示できる手法です。広告をクリックされる度に費用が発生するため、目標の位置に予算内で広告を表示させるには、広告アカウント設計が重要になります。
①リスティング広告
リスティング広告は、SEOの欠点である遅効性と変動性の対策となる手法です。検索エンジンで特定のキーワード検索を行った際に、自社のWebサイトを検索結果よりも上位にある「広告欄」に表示させることができます
②アドネットワーク広告
リスティング広告と違い、WebサイトやSNS(Twitter,Facebookなど)、ブログなどのさまざまなWebメディア上に、自社の広告をまとめて発行する手法です。同時に複数の媒体に広告を出稿できるため、アクセス数の増加が見込めます。
ただ、発行先メディアのユーザー層が、自社のターゲット層と異なる、成約が難しいというデメリットもあります。
③リターゲティング広告
リターゲティングタグを設置したWebページに来訪したユーザに、自社が表示させたい広告を別のページを閲覧した際にも表示させる広告です。閲覧したコンテンツに興味を持っている見込み顧客に、何度も広告を表示させることで、成約率を高めることができます。
3.製造業のWebマーケティングのポイントと注意点
続いて、製造業のWebマーケティングで役立つポイントと注意点をご紹介します。
(1)Webマーケティングのポイント
①Webメディアのゴールを設定する
製造業でWebマーケティングを行う場合には、自社のWebサイトでのゴールを定めることがまず必要です。コンテンツマーケティングと同じように、以下の4つの視点からまずは考えてみましょう。
- 自社ブランドを認知させる
- 自社のファンを獲得する
- 見込み顧客に正しい情報を提供する
- 継続的な関わりの場にする
特に、サイト上の問い合わせや購入ボタンの設置だけで完結させるようなインサイドセールスを行うのか、従来の営業手法であるアウトサイドセールスと組み合わせるのかなど、製品やサービスの成約というゴールをどのように達成するか設定するかは重要です。
②ペルソナを設定してユーザ行動を想定する
製造業のWebマーケティングでの最終目標は、製品やサービスの成約と継続的な契約の取得です。成約率を高めるためには、見込み顧客の「ペルソナ(理想的な1ユーザ)」を想定して、ユーザの行動予測が重要となります。
自社の製品・サービスに興味を持つターゲットユーザを個人レベルで想定し、成約に至るまでの流れを想定しましょう。技術者をターゲットとするなら、金額や規模によっては稟議発案が必要になることもあります。
また、既存設備からの切り替えが技術的に難しい場合もあるため、ペルソナが所属する企業の背景まで考慮できるのが理想です。
③Webメディアの組み合わせで弱点を補う
Webマーケティングの種類で説明したように、それぞれの手法でメリットやデメリットがあります。Webマーケティングは、インターネット上にWebサイト等を公開しなければ見込み顧客との接点はつくれません。
それと同時に、ユーザの目に触れなければセールスのしようもないため、SEOだけでなくWeb広告での集客やSNSでの情報発信を組み合わせるなど、お互いの弱点を補うことも重要です。
(2)Webマーケティングの注意すべき点
①PDCAを回して改善を繰り返す
Webマーケティングはデジタルマーケティングとしての側面もあるため、さまざまなデータを元に集客や成約までの構成を修正できます。Webマーケティング戦略策定時に設定する、アクセス数や問い合わせ数などの「KPI(重要評価指標)」を指標として、常にPDCAを回しながら改善を図りましょう。
②競合他社のメディア分析が必要
Webマーケティングは、これまで知見を持たなかったような同業他社も、積極的に取り組み始めていると考えてください。すでに自社よりも強い集客力を持ったWebサイトが構築されている場合もあります。
強力なライバルメディアが登場している場合は、コンテンツ自体で差別化を図る、弱点を補うためにWeb広告を行ったり、セミナーを開催して見込み顧客と関係性を築いたりする、などさまざまな対応が必要です。自社と業態が近い製造メーカのWebマーケティング戦略の分析も定期的に行いましょう。
4.製造業のWebマーケティング事例
最後に、Webマーケティングに取り組んでいる製造業者を2社ご紹介します。どういった点に注力されているのかもあわせて解説するので、自社で始める際の参考としてください。
(1)NISSHA株式会社:ターゲットの明確化
画像引用:NISSHA株式会社HP
産業資材や情報コミュニケーションなどの4つの事業を展開しているNISSA株式会社。Webサイトの構築にあたり、ターゲットとなる見込み顧客を「技術者のみ」とし、サイト来訪者のニーズ分析を行った上でコンテンツ設計を実施しています。
SEO対策だけでなく、リスティング広告も運用することでアクセス数を増やし、分析データをさらに改善に活かすというPDCAを回しています。
(2)株式会社コダマ:自社の特徴の見える化
画像引用:株式会社コダマHP
大阪府大阪市のメッキ加工メーカの株式会社コダマでは、自社のメッキ技術と開発力をWebサイト上で公開して見込み顧客を獲得しています。
ユーザからの質問に答える「メッキQ&A」では、既存の質問への回答だけでなく新規の問い合わせに対して新しい項目を追加することで、コンテンツの充実を図っています。
コンテンツが充実していることで顧客からの信頼も高まり、結果的に成約にも結びつきやすい仕組みが構築できています。
5.製造業のWebマーケティングに関するご相談は株式会社ストラーツへ
製造業のWebマーケティングでは、Webサイトを活用してさまざまなマーケティング戦略を実行します。
Webを活用した集客手法は、SEOサイトやリスティング広告、SNSの活用などさまざまですが、まずは自社のターゲット顧客の明確化が重要です。ターゲットが曖昧であれば、伝えるべき情報が定まらず、最適な手法も選択できないからです。
Webマーケティング設計時に設定した「KPI」に対しての達成度や、実際の成約状況などのデジタルデータを分析した上で、Webサイトの改善や集客手法の最適化をPDCAを回しながら行っていきましょう。
株式会社ストラーツでは、問合せにつなげる製造業ウェブサイトや記事の制作・納品までを行っています。
ウェブサイトや記事は広告と異なり、一度制作した後は、コストをかけなくても問合せ・リード獲得をし続けるという点が大きなメリット。
また、ストラーツには製造業の技術部門経験を持つライターが多数所属しており、高い専門性とSEOを両立しています。
御社の問い合わせ・売上増に貢献いたしますので、お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。