製造業はコンテンツマーケティングがおすすめ!その理由や手順を解説

インターネットの普及やSNSなどの各種サービスの拡大に伴って、マーケティングにおいてもコンテンツが重視され始めています。製造業においても、自社ブランドの認知向上や、新たな見込み顧客との接点をつくるために、積極的なコンテンツマーケティングが行われています。

しかし、コンテンツにはさまざまな種類があり、自社の目的達成のためにはコンテンツ設計が非常に重要です。今回の記事では、製造業がコンテンツマーケティングを行う際のポイントや具体的な進め方について解説します。

もし、コンテンツの設計・制作に関してお悩みの場合や、製造業のWebマーケティングに関して

  • 問合せにつながるウェブサイトを制作したい
  • 自社製品に関するコラムを作ってアクセスを増やしたい
  • ホワイトペーパーの制作をしてリード獲得をしたい

という場合は、お気軽に株式会社ストラーツまでご相談ください。

弊社では製造業の技術部門経験を持つライターが多数所属しており、専門性の高い記事の制作が可能です。また、問合せやリード獲得につなげる動線設計によって問い合わせ・受注を最大化させます。

1.コンテンツマーケティングとは何か

コンテンツマーケティングとは、自社にとっての見込み顧客にとって価値のあるコンテンツをつくり、適切に伝達することで最終的な成約などに結びつけるマーケティング戦略のことです。

自社の製品・サービスの単純な紹介コンテンツではなく、見込み顧客にとって価値が高いコンテンツを一貫性を持って提供することで、関係性を構築することを第一目的としています。

(1)そもそもコンテンツとは何か

コンテンツ(contents)は「中身」と訳されますが、人によって具体的に以下のようなものをイメージするでしょう。

  • 新聞や雑誌、マンガなど、掲載する画像とテキストを組み合わせたもの
  • 映画や音楽、アニメなど、動画と声・音を組み合わせたもの
  • Webサイトや情報番組などで提供されるあらゆる情報

画像やテキストなどのさまざまな要素を組み合わせて作り出されたものや、TV番組などで発信される全ての情報をコンテンツと認識するなど、人によって認識は大きく異なります。

コンテンツマーケティングにおける「コンテンツ」とは、マーケティング戦略を設計・構築する作成者がユーザに伝えたい「情報」であり、掲載場所や配信方法、作成方法によらないものと考えてよいでしょう。

近年は、パソコンやスマートフォンの普及により、インターネットを介してコンテンツに触れるようになっています。コンテンツマーケティングにおける「コンテンツ」の発信元としてWebサイトが活用されることが多く、コンテンツマーケティングをWebマーケティングの一部として捉えることも多くなっています。

なお、Webマーケティングそのものが何か知りたい方や、Webマーケティングを検討している製造業の担当者の方は、ぜひ下記もあわせてご覧ください。
製造業Webマーケティングを一から解説!手法の比較やコツ、注意点

(2)製造業においてコンテンツマーケティングが重要な理由

製造業では、「BtoC」「BtoB」のどちらの業態もありますが、顧客が抱える悩みや課題を「見える化」して、解決するための製品を提供することが最終目標となります。

そのため、一般的な製造業マーケティングにおける以下のような課題を解決するための手段として、コンテンツマーケティングは重要なのです。

①リーチできる見込み顧客の層が限られている

製造メーカが顧客と接点を持つには、販売店はもちろん、ショールームの設置や展示会・フォーラムへの参加などがあるでしょう。しかし、一度に接点を持てるユーザは限られており、潜在顧客へのリーチが難しいのが実情です。

②見込み顧客との継続的な関わりが難しい

見込み顧客へのリーチが難しいのと同時に、見込み顧客と継続的に関われる場も限られています。これまでのように、定期的に営業が顧客を訪問しながら関わりを続けるのには限界があります。

③売り込み型のマーケティングに限界がある

インターネットの普及もあって、情報の入手が容易になっている状況下では、自社製品を売り込むだけの従来のマーケティングには限界があります。既に見込み顧客がさまざまな情報を入手して学習している可能性もあり、売り込むだけでは成約が難しくなっているのです。

(3)ほかにコンテンツマーケティングが向いている業界

インターネットの普及により、コンテンツマーケティングを重視する業界は増加傾向にあります。Webサイト上で直接購入に至る業界や、見込み顧客への教育などにより成約に結びつくような業界に向いているでしょう。

①不動産業界

不動産購入に際しては、店舗のチラシを見たり直接窓口で確認するよりも、Google検索などのWeb上での不動産情報を確認しての問い合わせが一般化しています。

不動産会社名による直接的なブランディングではなく、自社のオウンドメディアなどで生活関連情報を発信するなど、潜在顧客にリーチすることで自社の認知を高める方法も取られています。

②ファッション業界

ファッション業界や通販業界など、ECサイト上で直接商品の購入が行われる業界は、コンテンツマーケティングに向いています。

TwitterやインスタグラムなどのSNSでのファン獲得など、自社のブランディングを目的としたコンテンツ発信によって、固定客を得やすいという特徴があります。

2.製造業におけるコンテンツマーケティングの具体的な進め方

コンテンツマーケティングを行う場合、具体的にはどのように進めればいいのでしょうか。具体的な流れについて説明します。

(1)ゴールを設定する

製造業においても、コンテンツマーケティングを行う上でのゴール設定がまず重要です。以下の4つの方向性から自社のゴールを明確にしましょう。

  • 自社について知ってもらう(ブランドの認知)
  • 自社のファンを獲得する
  • 正しい知識を見込み顧客に提供して信頼を得る
  • 継続的な関わりの場にする

(2)ペルソナ設定

コンテンツマーケティングでは、コンテンツを「誰に」伝えるかも重要です。そのためには、コンテンツを提供する対象者がどういった人物か「理想的な1ユーザ=ペルソナ(仮面)」を設定する必要があります。

「ペルソナ」を明確にすることで、ターゲットのニーズについても分析ができ、自社がどのようなコンテンツをどうやって伝えればいいかも明確になります。

(3)見込み顧客の行動を可視化する

見込み顧客であるペルソナが、自社のコンテンツマーケティングのゴールに到達するまでの行動をまとめます。

「カスタマージャーニー」とも呼ばれますが、ペルソナが根本にどのような悩みや課題を抱えて、自社のコンテンツを通してどのような行動を取るかを想定します。

(4)コンテンツマップの作成

カスタマージャーニーを明確にすることで、見込み顧客の行動に対応したコンテンツ設計ができます。

例えば、見込み顧客が金型のメンテナンスで悩んでいるとしましょう。まずは、情報を集めているであろう見込み顧客に対して、メンテナンス方法についてのコンテンツを、WebサイトやPDFなどのコンテンツで伝えられるでしょう。

そして、メンテナンスに必要な器具やオイルなどの比較情報のコンテンツへと誘導し、最終的に問い合わせという成約に導くといった流れが設計できます。

(5)コンテンツを掲載するメディアの選定

コンテンツを作るメディアについても、自社が決めたゴールによって異なります。

  • 記事コンテンツ:テーマに沿った記事を書いて配信する
  • 動画コンテンツ:製品の使い方などの動画を撮影して配信する
  • ホワイトペーパー:業界動向などについてのレポートなどを作る

コンテンツは多種多様であり、目的に沿った有効なメディアを選択する必要があります。

(6)CTAの設定

「CTA(Call to Action)」とは、コンテンツにアプローチした見込み顧客に、最終的な行動を促すために設置するものです。

「お問い合わせはこちら」というバナーからお問い合わせページに誘導したり、「ダウンロードはこちら」から資料をダウンロードしてもらうなど、「何ができるのか?」を明確に伝える必要があります。

(7)KPIの設定

マーケティング用語として有名な「KPI(重要評価指標)」ですが、製造業のコンテンツマーケティングにおいては、以下のような数値がKPIとして考えられるでしょう。

  • Google検索での掲載順位
  • マニュアルのダウンロード数
  • デモ動画の再生回数
  • クロージングページへの誘導数

これらのように、最初に設定したゴールを達成するために関連が深い計測値が「KPI」となります。

3.製造業におけるコンテンツマーケティングのコツと注意点

(1)コンテンツの設計から構築を実行することが大事

製造業におけるコンテンツマーケティングのコツは、具体的な進め方で説明した項目をしっかりと行うことです。

自社の強みや目標を明確にした上で、コンテンツマーケティングのゴールを設定しなければ、コンテンツの方向性は決められません。また、ペルソナ設定なくして作成するコンテンツ内容や、見込み顧客への訴求内容は決められません。

KPIの設定まで終了したら、具体的にコンテンツ配信を行って、PDCAによって修正を繰り返していくことになります。コンテンツは発信しなければ効果計測もできません。まずは、1つ形にすることから意識しましょう。

(2)コンテンツマーケティングの注意点

①目的によって戦略が異なる

最も注意すべきなのは、商品やサービスはもちろん、ターゲットユーザが異なればコンテンツマーケティングの戦略も大きく異なる点です。

自社の製品・サービスの成約という最終的なゴールだけでなく、ゴールに行き着くために必要なのが「ブランド認知なのか?」「ファン獲得なのか?」などを明確にした上で、戦略を練りましょう。

②成功事例のアウトプットにばかり目を向けない

例え類似業界での成功事例があったとしても、その成功事例が必ずしも自社に当てはまると限りません。

他社のWebサイトであったり、TwitterなどのSNS、Youtubeなどの動画配信など、コンテンツとしてのアウトプットはさまざまです。ただ、成功例と同じアウトプットを作ればコンテンツマーケティングが成功するとは限らないため、各社にあった戦略を構築しなければいけません。

③競合とのポジショニングを差別化する

コンテンツマーケティングの代表と言える「オウンドメディア」は、大手製造メーカも積極的に構築し始めています。その中で、発信力も強い大手と同じ土俵でのみ戦っていては、そもそもコンテンツが目に触れられることもありません。

差別化できるポイントは、ペルソナ設定に左右されます。自社だからこそ訴求できるペルソナがないか、考えることも重要です。

4.製造業コンテンツマーケティングの事例

ここでは、自社のオウンドメディア運営などのコンテンツマーケティングで、製造業界の先端を走っている企業事例を紹介します。

(1)株式会社キーエンス

画像引用:株式会社キーエンスHP

センサや制御・計測機器、光学・電子顕微鏡など、幅広いソリューション機器を製造販売する株式会社キーエンス。自社コーポレートサイトでは、商品情報だけでなく「改善事例・学ぶ・調べる」というカテゴリーページがあります。「ものづくりお役立ち情報」といった、自社製品に関連するような技術情報発信を行っており、機器の導入に関わる技術者の集客をしています。

製品カタログだけでなく、技術資料など豊富なダウンロードコンテンツもあるため、成約に近い見込み顧客獲得を行っています。

Webサイト:https://www.keyence.co.jp/
「改善事例・学ぶ・調べる」ページ:https://www.keyence.co.jp/solution/

(2)パナソニック株式会社

画像引用:パナソニック株式会社「制御機器知恵袋

大手電機メーカのパナソニック株式会社では、自社オウンドメディア「制御機器知恵袋」を運用しています。制御機器に特化した技術の基礎知識やノウハウの共有を行っており、これまでの問い合わせを元にして、各テーマに合わせた「eブック」の無料提供も行っています。

Webサイト:https://www.panasonic.com/jp/home.html
制御機器知恵袋:https://ac-blog.panasonic.co.jp/top

(3)富士通株式会社

画像引用:富士通株式会社「あしたのコミュニティーラボ

総合エレクトロニクスメーカの富士通株式会社では、自社オウンドメディア「あしたのコミュニティーラボ」を運用しています。

イノベーションプラットフォームとしての位置付けで、コラム記事やイベント情報の告知、他社の活動事例紹介などを行っており、人と人の繋がりを重視したコンテンツ設計となっています。プロジェクトでは、自社と他社との共創活動を紹介しており、自社のファン獲得や活動の信頼性確保の場となっています。

Webサイト:https://www.fujitsu.com/jp/
「あしたのコミュニティーラボ」:https://www.ashita-lab.jp/

5.製造業のWebマーケティングに関するご相談は株式会社ストラーツ

製造業のコンテンツマーケティングでは、疎かになりがちな見込み顧客の「ペルソナ設定」や「カスタマージャーニー」の作り込みが重要です。自社のコンテンツに来訪したユーザがどのように情報を入手して活用し、自社にコンタクトを取るのかが想定できなければいけません。

自社のコンテンツによって果たすべき目的を明確にした上で設計を行い、アクセス数や資料ダウンロード数などの「KPI」を設定して改善を繰り返しましょう。

株式会社ストラーツでは、問合せにつなげる製造業ウェブサイトや記事の制作・納品までを行っています。

ウェブサイトや記事は広告と異なり、一度制作した後は、コストをかけなくても問合せ・リード獲得をし続けるという点が大きなメリット。

また、ストラーツには製造業の技術部門経験を持つライターが多数所属しており、高い専門性とSEOを両立しています。

御社の問い合わせ・売上増に貢献いたしますので、お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。