切断機の特徴 選び方、危険回避のコツ、事例、主要メーカ3社も紹介

切断機はあらゆる方法で部材を切断する機械です。切断方法によって熱源を使ったものから、物理的に刃で切断するものまで分類が多くあります。

どんなものを切断するのか。運用するのに、どれくらいコストがかかるのか。これらを踏まえた上で導入を検討しないと、費用対効果が割に合わない場合もあります。

本記事では切断機の特徴や選定方法を紹介し、最適な相談先や販売メーカについてもまとめました。切断機の導入でお悩みの際は、本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。

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1.切断機は多種多様!主な種類とそれぞれの特徴

(1)そもそも切断機とは

切断機は、鉄板や板を切断するための機械を指します。

切断機を導入する一番のメリットは、手早く部材を切断できる点です。自動化に対応している切断機であれば、量産にも向いています。建設現場や鉄工所、金属の加工を始めとするさまざまな現場で活躍中しています。

熱源にプラズマやガス・レーザを使い、機械的に数値を制御して切断します。

(2)切断機の種類

切断機の種類は豊富で、下記のような切断機があります。

  • パンチング切断機
  • 高速切断機
  • チップソー切断機
  • ウォータージェット切断機
  • レーザ切断機
  • ガス切断機
  • メタルソー切断機
  • グラインダー(サンダー)
  • プラズマ切断機
  • バンドソー切断機
  • ガソリン切断機

(3)主要な切断機の特徴

切断機を用いる場合は、それぞれカットできるもの・できないものが異なる点に注意が必要です。この特徴を事前におさえておけば、導入したけど自社に対応していなかった……というミスマッチを防げます。

例えばガス切断機の場合、電力を使わず、可燃性ガスと酸素の化学反応で切断を行います。しかし酸化しない金属はそもそも反応せず、カットができません。(ステンレスやアルミ合金)

そのような場合はプラズマ切断機を利用し、およそ2万℃にもなるプラズマアークを用います。

ただ、プラズマもガスも細かいカットはできないため、より高精細な切断にはレーザ切断が適切です。一方で、厚みのある鋼板を切断するときは、レーザ切断ではできないのでガス切断を用います。

このように扱える部材が異なるのは、ほかの切断機も同じです。

2.切断機の選び方や用いるときの注意点は?扱う上で失敗やリスクを避けるポイント2つ

種類の豊富な切断機を選ぶときは、取り扱う部材やコスト・作業環境を考慮して検討する必要があります。また、切断機は金属を切断できる機械なので、安全には十分配慮した上で運用しなくてはなりません。

それぞれ、具体的にご説明します。

(1)切断機の選び方について

前章でご紹介した特徴から、自社に適している切断機を選ぶときは、まず「どのような材料を加工するか」から探すのが一般的です。

加えて、作業環境も確認する必要があります。

具体的なチェックポイントとしては、当該の切断機がきちんと動作する環境を用意できるのか、がひとつあげられます。たとえば、プラズマ切断機は電気を通す金属であればほぼすべての部材を切断できる装置ですが、安定した電力供給が不可欠です。

作業環境の確認では、安全対策も忘れてはいけません。金属を加工する機械だからこそ、一歩間違えれば重大な事故につながりやすいもの。工場内のチェックだけでなく、作業者にノウハウの教育を行うのも重要でしょう。

また、どんな機械でもそうですが、切断機も使えば使うほど、メンテナンス費用といったコストが生じます。

切断機は、これらの要素を見ながら、慎重に検討する必要がある機械です。もしどうしても迷ってしまって選べない、リスク回避に不安があるときは、後述するメーカや企業へ相談することをおすすめします。

(2)切断機を扱う上でのリスク

切断機は、ガスやレーザーを使用したり、重量物を取り扱ったりする機械です。常に大きな危険が潜んでいることを理解した上で、扱わなければいけません。

リスクを回避する方法は機種にもよりますが、自動切断機を用いる場合は、周辺に人が立ち入らないように、注意喚起を表示するか柵を設置しましょう。

手動の切断機を用いる場合は、保護メガネや防塵・防毒マスク、専用の作業服、安全靴の着用が必須です。

切断する際の火花やレーザから目や皮膚を守るため、必ず作業に合ったものを身につけてください。

切断機は想定外の使い方をすると、取り返しのつかない事故に発展する恐れがあります。安全面に細心の注意を払い、作業するように心がけましょう。

3.切断機の導入事例をご紹介!状況に応じた切断機の導入が効率UPの鍵

切断機はモノづくりの現場だけではなく、学校に導入されて教育指導として利用される機会が増えてきました。

この項目では、状況に応じた適切な導入により、作業効率が上がった例をご紹介していきます。

(1)漢字をモチーフにした金属のオリジナルグッズ製作

金属板を加工してアクセサリーを製作するメーカでは、金属加工を外注してオリジナルグッズを作成していました。

しかし仕上がる納期に時間がかかる、輸送・外注コストがかさむなどの理由から、自社での加工を検討。

加工する材料はあまり厚みがあるものではなく、高精細な加工を要することから「レーザ切断機」の導入を決定しました。

レーザで切断すると加工面のバリが少なく美しい断面になり、面取り加工も不要で時間短縮につながります。

同社でも、コスト削減だけではなく、顧客とのやりとりもスピーディにできるようになりました。結果的に価格を抑えることができ、生産効率を上げながら需要も増やすことに成功しています。

(2)大学の研究室で教育の一環として活躍

とある大学の研究室では、教育の一環としてレーザ切断機が活躍しています。学生個人の課題制作や個人の作品制作に利用され、ワークショップを開催してイベント活性化にも貢献するほどです。

レーザ切断を使用した製品や芸術作品は個人利用でも完成度が高く、研究から教育のために多くの学校で導入され始めています。

レーザ切断の特徴は、何より手作業と比べて短時間で精度の高い切断ができる点です。

多くの教育の現場で活かされているのは、作品が短時間で作れることで、学習効率の向上に必要な試行錯誤が容易になったためでしょう。

(3)溶接機メーカで自動切断機の改造

切断機は新しいものを導入するだけではなく、既存のものを活用する事例もあります。とある溶接機メーカでは、取引先から預かったサンプルを検査していました。

その検査工程では自動切断機を使用していましたが、取引先によってさまざまな大きさや形状に適合しないことが多くありました。

例えば大きさや形状が影響してサンプルが動いてしまい、砥石が破損。大きなサンプルでは砥石が摩耗し、1回で切断できないといった問題もありました。

そこで、下記の改造を施すことに。

  • 手動でも切断できるように改造
  • 大きなサンプルでも切断できるように砥石を大きいものに改造
  • さまざまな大きさに対応するためにバイスの開きを改造

新しい切断機の導入を考えていた溶接機メーカは、想像以上に安いコストで最適な結果が得られるようになりました。

4.切断機導入におすすめのメーカおよび相談先3選

切断機の導入におすすめのメーカ、および相談が行える企業を3つ厳選しました。

もし切断機の導入でお困りの際は、相談から問い合わせを行ってみると良いでしょう。企業の特徴から問い合わせ先までまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

(1)小池酸素工業株式会社

小池酸素工業株式会社は創業100年を誇る、ガスエネルギーを利用した工作機械のメーカです。
ガス切断機の他にも、プラズマ切断機のように豊富な種類を製作しています。代表的な機種は「INTEGRAPH-Ⅱ」です。

(引用:小池酸素工業株式会社 INTEGRAPH-Ⅱ

プラズマ切断に特化し、システムがパッケージ化された製品で、簡単に導入できます。

(2)バイストロニックジャパン株式会社

バイストロニックジャパン株式会社は、レーザ加工機における世界のトップメーカです。
ファイバーレーザと炭酸ガスレーザの2種類を採用しており、機種によって選べます。
「ByStar Fiber」はコストパフォーマンスに優れた、同社の主力商品です。

(引用:バイストロニックジャパン株式会社 ByStar Fiber

機能的で無人生産も対応しており、高い生産性を持ちます。

株式会社奥村機械製作所

株式会社奥村機械製作所は、切断機を専門とする産業機械メーカです。
顧客の要望に応えて、自動投入装置などの製作も行っています。
下記の動画にある「JSKH型」は、全自動で鋼材を切断する切断機で同社が開発したものです。

正確な位置決めを行い、重い部材にも対応しています。

住所:香川県高松市三谷町177番地2
TEL:087-889-7175
URL:http://www.okumurakikai.com/index.html

5.製造業のWebマーケティングに関するご相談は株式会社ストラーツ

本記事では、切断機の特徴と導入についての注意点・導入事例についてご紹介しました。

新たに機種買い替えを検討していても、既存の設備を改造するだけで狙った効果が発揮できる場合もあります。

そのため実際に導入を考えている際は、どのような効果を求めているのか特定しておく必要があるでしょう。

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