切削加工とは?種類やそれぞれで使う工具・加工機【動画付き】を解説

切削加工とは、機械加工の基礎ともいえるものです。カンナや鉛筆削りのような加工を、金属やセラミックなどの材料に対して行うことになります。

切削加工には、ボール盤を使って部品に穴をあけたり、旋盤やフライス盤などの機器を用いて工作物の切断や溝切りをしたりなど、さまざまな種類があります。

今回は、切削加工の代表的な加工方法や使用する工具の種類、切削加工で微細な加工を行う際に必須の加工機器について紹介します。

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1.切削加工とは

切削加工とは、「切る」工程と「削る」工程を行う加工技術のことです。切削加工を行う場合には、工具(バイトなど)を装着した工作機器を用いて、工作対象物から不要な部分を切削しながら目標とした形状を作り、最終的にターゲットとする表面粗さや寸法精度に整える作業を行います。

切削加工には、旋削加工・転削加工・穴あけ加工の3つの加工方法があります。切削工具を回転させるのか、工作対象物を回転させるのかによって分かれます。

以下、それぞれの特徴、用いる工具の種類や加工機についてご紹介します。

2.切削加工の種類①旋削加工(ターニング)

(1)旋削加工とは

旋削加工とは、工作対象物を固定させて旋回させながら、切削工具を回転している工作対象物の表面に接触させることで、削り取っていく加工のことです。回転物を削っていくため、加工後は円形の仕上がりとなります。

(2)旋削加工に用いる工具(バイト・スローアウェイチップ)

①バイト

旋削加工用の最もベーシックな工具です。軸となるシャンクと刃の2つで構成されており、シャンクの先に小さな付け刃を接着したろう付けバイトや、シャンクに直接刃加工を行ったむくバイトなどがあり、取り外し可能なスローアウェイ型のバイトもあります。

②スローアウェイチップ

工具の台座の先に、小さな切削用チップを取り付けた形状のものです。スローアウェイチップとは「投げ捨てるチップ」という意味であり、欠損や摩耗といった工具寿命に達しても工具の再研磨などを行わずに、新しい切削チップに交換するだけで工具を使い続けることができます。

メーカによっては、刃先交換チップやインサートなどと呼称しています。バイトだけでなく、正面フライスにも使用されます。

(3)旋削加工に用いる主な機械(旋盤)

旋盤は、ネジ切りやテーパ削り、外丸削りなどの旋削加工に使用される切削加工機械です。主軸のチャック部分に加工対象物を固定し、反対側から心押し台を接触させて、固定と中心出しを行います。刃物台にバイトを装着して送り装置を動かしながら、高速回転させた加工対象物を切削加工していきます。

基本的には手動で全ての作業を行いますが、NC(数値制御:Numerical Control)旋盤ならば、自動制御で刃物台の移動速度などを調整できるため、加工自体を自動化することが可能です。

3.切削加工の種類②転削加工(ミーリング)

(1)転削加工とは

転削加工とは、切削工具を高速回転させ、工作対象物を直線及び曲線的に移動させながら切削工具に接触させることで、削り取っていく加工のことです。旋削加工とは違って工作対象物を自由に動かせるため、幅広い加工に適しています。

(2)転削加工に用いる工具(正面フライス・エンドミル)

①正面フライス

比較的広い平面を加工を行うときに使用する切削工具です。エンドミルはドリル形状ですが、正面フライスは端面と外周部に多数の切削用チップ(スローアウェイチップなど)を取り付けた形状であり、外径も大きいという特徴があります。

②エンドミル

形状はドリルに似ていますが、エンドミルは工具の側面部の刃で工作対象物を切削します。そのため、横溝を切ったり、貫通させない穴あけ(座ぐり)をしたり、外周を削って平滑にしたりなど、さまざまな加工ができます。

エンドミルは、先端が平坦なフラットエンドミルや球状のボールエンドミルなど先端形状によってさまざまな種類があり、目標とする加工形状に合わせて使い分けます。

(3)転削加工に用いる主な機械(フライス盤)

フライス盤は、転削加工に使用される切削加工機械です。主軸に、ボアタイプの正面フライスやシャンクタイプのエンドミルなどの工具(フライス)を、加工の目的に合わせて随時選択して装着し、高速回転させます。

テーブル上に固定した加工対象物にフライスを接触させて、対象物を移動させることで平面加工や溝加工を行います。

4.切削加工の種類③穴あけ加工(ドリリング)

(1)穴あけ加工とは

穴あけ加工は、ボーリングやドリリングと呼ばれており、切削工具であるドリルを高速回転させながら、工作対象物に押し込んで貫通させることで穴をあける加工のことです。穴が深くなるほどに、切り屑を押し出すことが難しくなるため、ターニングやミーリングに比べて力加減や給油などの作業が難しいという特徴があります。

(2)穴あけ加工に用いる工具(ドリル)

穴をあけるという最も単純な工具でありながら、穴のない機械部品はほとんどないため、使用頻度が高い工具です。穴のサイズによってドリルの直径もさまざまであり、摩耗耐性や耐熱性能などを向上させるためのコーティングドリルもあります。

(3)穴あけ加工に用いる主な機械(ボール盤)

ボール盤は、穴あけ加工やタップ立て加工、座ぐり加工などに使用される切削加工機械です。切削工具であるドリルを主軸に固定して高速回転させ、固定させている加工対象物に垂直に押し当てていくことで、穴をあけます。

主軸の数が多い多軸ボール盤や、工具を複数取り付けた旋回台を回転させて、状況に合わせた加工ができるタレットボール盤など、さまざまなボール盤があります。

5.切削加工の自動化におすすめのメーカ4選

旋盤では、主軸に固定した加工対象物を高速で回転させ、フライス盤やボール盤などは鋭利な工具を高速回転させて加工を行います。工具が劣化していたり加工速度が的確でない場合、工具が破損して作業者に飛んでくる可能性があります。

作業者の安全を守るためだけでなく、切削加工にベテラン作業者の経験と勘に依存しないためには、自動制御で使用できるNC旋盤やNCフライス盤などを導入することをおすすめします。

そこで、切削加工の自動化に精通したメーカを4社ご紹介します。

(1)日本サポートシステム株式会社

日本サポートシステム株式会社は、取引実績400社以上、製造実績10,000台以上を誇る関東最大級のロボットシステムインテグレータです。工場設備・機械の設計・製造・納品を一貫して行っています。

  • 住所:茨城県土浦市卸町2丁目13-3
  • TEL:050-1743-0310
  • URL:https://jss1.jp/

(2)株式会社ソフィックス

株式会社ソフィックスは、産業用ロボットのオフライン軌道修正やシミュレーションを得意としています。ティーチング無しでの対応のため、初心者でも扱いやすいシステムを提供しているのも特徴です。研究教育用の自立移動型ロボットシステムなどの開発実績もあります。

  • 住所:神奈川県横浜市港北区新横浜3-18-16新横浜交通ビル
  • TEL:045-473-3559
  • URL:http://www.sofix.co.jp/

(3)アイ・シー・エンジニアリング株式会社

アイ・シー・エンジニアリング株式会社は、自動車メーカ向けのプラント建設や生産設備調達などの業務委託に強みを持つ会社です。ロボットの事前導入検討にバーチャル技術を活用しています。ロボット制御システムへの管理情報統合などの実績もあります。

  • 住所:神奈川県横浜市神奈川区栄町10-35ポートサイドダイヤビル2階
  • TEL:045-450-5581
  • URL:https://www.icej.co.jp/

(4)享栄エンジニアリング株式会社

享栄エンジニアリング株式会社では、3Dシミュレーションを活用したライン構築や設計検証が可能としています。自動車製造設備メーカとして、溶接組立自動ラインの導入実績を持っています。自動車の機能部品耐久試験機にロボット技術を導入しているのも特徴です。

6.切削加工と研削加工の違い

切削加工は、対象物の表面を切り取って削り出す加工のことであり、鋭利な刃物面で徐々にスライスしていくイメージです。研削加工は、対象物の表面を粗くて細かい刃で削り取る加工のことであり、微細な無数の点で表面を磨き上げるようなイメージとなります。

加工特性を簡単に比較すると、以下の表のようになります。

研削加工については、下記で詳しく紹介しています。

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